高温多湿の環境で行う「ホットヨガ」は、女性に人気の定番フィットネスとなっています。
全国のホットヨガのスタジオ数は、現在600店舗以上にのぼっています。
どの地域の方も比較的通いやすいことが人気の理由の一つでしょう。
今回は女性に人気の「ホットヨガ」の効果についてくわしく説明します。
また、「ホットヨガ」の効果を最大限うけとるための注意点についても触れていきます。
「これからホットヨガを始めようと思っている」「ホットヨガにはどんな効果があるのか知りたい」そんな皆さんの疑問に答えていきます。
「ホットヨガ」とは？
では、そもそも「ホットヨガ」とは何でしょう。
スタジオによって多少の差がありますが、基本的に室温38度前後、湿度60％前後の環境で行われるヨガを「ホットヨガ」と呼びます。
空調で部屋を温めて加湿器やスチームで湿度を保つスタジオが多いです。中には、岩盤・溶岩・遠赤外線などを用いているスタジオもあります。最近では熱くなりすぎないように温度を低めに設定しているスタジオもあるようです。どのような「ホットヨガ」スタジオでも、高温多湿の中でヨガをすることには変わりありません。
「ホットヨガ」で得られる効果
「ホットヨガ」には女性がキレイになれる嬉しい効果がいくつもあります。
その効果は、大きく分けて「肉体面」と「メンタル面」があります。
肉体面で期待できる効果
まずは「ホットヨガ」の効果を肉体面から見てみましょう。
ダイエット
「ホットヨガ」でインナーマッスルを鍛えると基礎代謝があがります。基礎代謝とは「人が生きて行くために最低限必要なエネルギー」のことをいいます。基礎代謝が上がれば1日の消費エネルギーが増えるため、ダイエット効果が期待できるのです。ただ、即効性はありません。筋肉が育つまで継続して取り組むことが必要です。
ちなみに、基礎代謝量は14歳をピークに、その後は年齢とともに下がっていきます。骨格筋量の減少が主な理由としてあげられていますので、インナーマッスルを鍛えることが基礎代謝を高める重要なポイントになります。
（厚生労働省eヘルスネット：https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-02-004.html）
ここで注意したいのは、ホットヨガは「汗を流す」ことで痩せるわけではないことです。
一度に大量の汗をかいて、その時に少し体重が減ったとしても、それはすぐにもとに戻ってしまいます。
１回のレッスンで体重を落とそうとして、水分を取らずに取り組むことはNGです。体を壊してしまいますから、その考えは手放しましょう。
デトックス
体内にたまった老廃物や毒素を排出することをデトックスといいます。その毒素は、便、尿、汗、爪・毛髪から排出されるといわれています。水分を十分とりながら「ホットヨガ」に取り組むことで、排尿や発汗が促されて、尿や汗とともに毒素も排出されやすくなるのです。
女性の中には夏でも汗をかけないという方もいらっしゃいます。そんな方も、ホットヨガの環境ならしっかりと汗をかくことができ、デトックス効果が得やすいでしょう。
むくみ解消
「ホットヨガ」では、高温多湿の環境で体を温めることができるので、それだけで血流が良くなります。発汗によって余計な水分も排出されて、むくみの解消が促されます。
さらに、重要なのは下半身のインナーマッスルが鍛えられることによる、むくみ解消効果です。特にふくらはぎは、血液を心臓に戻す体の末端のポンプ機能を担っています。それがきちんと働くようになると全身の血流がよくなり、むくみにくくなります。
運動不足や筋力不足がむくみの原因になっている場合が多いです。
インナーマッスルが育っていくのと同時に、むくみにくい体質になっていくことが実感できるでしょう。
冷え性の改善
常温のヨガで手足や足先がなかなか温まらないという方も、「ホットヨガ」なら体の末端まで短時間で温めることができます。本来は、自分の力で体を温められることが理想ですが、冷え性の方はその力が弱まっています。ですから、外側から温めるアプローチで冷えの症状を緩和させることは有効なのです。
また、「ホットヨガ」を続けていくと筋力アップが見込めます。それによって内側から温まりやすい体になり、根本的な冷え性改善にもつながります。
美肌
「ホットヨガ」では大量の汗をかきますが、それ自体が美肌につながります。
発汗によって毛穴の汚れや老廃物が取り除かれ新陳代謝が活発になるからです。また、汗をかくことで肌に潤いがでて、バリア機能も保たれやすくなります。
そして、運動することで成長ホルモンの分泌が促されます。成長ホルモンは、お肌の正常なターンオーバーに深くかかわっていますから、これも美肌効果につながる大切なことなのです。
柔軟性が出る
「ホットヨガ」では硬くこわばっている筋肉が温まってほぐれやすくなります。柔軟性が上がり、常温ヨガではできないポーズが「ホットヨガ」ならできる場合があります。「体が硬くてヨガはできない」と思う方も「ホットヨガ」では比較的ポーズがとりやすく、ヨガ自体を楽しんで取り組みやすいでしょう。
メンタル面で期待できる効果
次に、「ホットヨガ」の効果をメンタル面から見てみましょう。
ストレス解消・リフレッシュ効果
適度に体を動かしながら大量の汗を流すことで、レッスン後にはスッキリした爽快感が得られます。
常温ヨガでは味わえない発汗による爽快感が「ホットヨガ」では得られるでしょう。ストレス解消とリフレッシュに役立ち、活力がわきます。
食欲が抑制される
ストレスが軽減されると、心理状態が安定しますので暴飲暴食を自然にしなくなります。イライラするとつい食べ物に手が伸びてしまう方も、徐々に体が必要とする分だけで満足できるようになります。無理に我慢しようとしなくても、心身が整っていくと自然な食欲にもどしていけるのです。
リラックス
体が温まって柔軟性が高まると、体の緊張がほどけていきます。体と心はつながっていますから、体がリラックスすれば心も落ち着いてリラックスできます。
さらに、ゆっくりと呼吸することで自律神経が整う嬉しい効果もあります。
「ホットヨガ」の効果を最大限得るための注意点
「ホットヨガ」には、肉体面にもメンタル面にも女性に嬉しい効果がいくつもあることが理解いただけたのではないでしょうか。
ここで、「ホットヨガ」の効果を最大限受け取るための注意点をお伝えしておきます。
「ホットヨガ」は、女性に嬉しい効果がある反面、取り組み方を間違えるとケガや体調不良の原因になることがあります。そうならないための注意点をお伝えします。
無理やりストレッチしない
先ほど、「ホットヨガ」の効果として柔軟性が高まることを説明しました。
柔軟性が高まると、ポーズをとりやすくなりますが、実はケガにつながる可能性も高まるので注意が必要なのです。
「ホットヨガ」では、普段以上の体の柔軟性が出るため「伸ばしすぎてケガをする」リスクが高まります。
常温のヨガでもそのようなケガはありますが、ホットヨガではその危険性がより高くなるのです。
女性の中には靭帯が緩く関節が緩い体質の方もいますので、無理なストレッチは禁物。
効果が実感できるまでケガをせずに続けていくためにも、無理やり体重をかけて前屈したり、ストレッチしすぎたりしないように注意しましょう。
無理をせず１日１レッスンまでにとどめる
「ホットヨガ」の高温多湿の環境は、体への負担が大きくなります。続けて何本もレッスンを受けるのは避けた方がよいでしょう。１度にたくさん取り組めば効果がでるというわけではありません。体をいたわりながら、楽しんで長く続けていけるよう無理しないことが大切です。
こまめに水分補給する
「ホットヨガ」の環境下では、「熱中症」「脱水症状」になるリスクが高まります。
こまめに水分補給をして予防しましょう。
レッスン中にキツイと感じたらすぐに休んだり、部屋を出たりして無理のないように楽しみましょう。
ゆっくり呼吸して行う
「ホットヨガ」では「呼吸」が浅くなりやすいといわれます。本来ヨガはゆったりと呼吸しながら動くことで自律神経が整う効果があります。ヨガの効果を得るには、ゆったりとした呼吸を大切にしましょう。
色々なレベルのレッスンがありますので、キツくて呼吸を意識できないと感じる場合は、強度が低めのクラスに参加するなどの工夫をしてみてください。
最低でも週１回３ヶ月は楽しんで続ける
上記で紹介した「ホットヨガ」の効果は、残念ながら１回では得ることができません。最低でも週に1回、３ヶ月間は続けることをおススメします。その間に徐々に心身の変化は起きてきます。自分で効果が感じられると嬉しくなって自然に続けられるものです。
心身によい影響を与えるには、楽しんで続けることが一番大切です。友達同士で通ったり、小さくても自分の変化をほめてあげたりしながらモチベーションを保って続けられる工夫をしましょう。
まとめ
●「ホットヨガ」は、ダイエット、デトックス、むくみ解消、冷え性の改善、美肌、柔軟性が高まるなど、肉体面の効果が期待できます。
●「ホットヨガ」は、ストレス解消・リフレッシュ、食欲の抑制、リラックスなど、メンタル面の効果が期待できます。
